COLUMN
はたらくコラム

「とにかく心地いい」と紹介で来院多数の漢方整体
<取材日>20190815
<職業>
漢方整体師
<役職>
漢方整体院温緩堂院長
<これまでの略歴>
子育てが一段落して正社員に戻ったとき、人の命に関わる仕事に就いた。その時の経験から病気について、また人間の身体だけでなく精神的な部分について考える機会が増え、今の仕事に大きく影響している。
10代から肩こり、偏頭痛、20代には椎間板ヘルニアを患った。その時、西洋医学と東洋医学を併用したことで効果が出た。東洋医学に出会っていなければ、今の健康は手に入っていなかったのではないか、と思うくらいに、自分自身が東洋医学に助けられた。
そんな経験から最初に資格を取得したのは、中医学の考えを取り入れた「皮膚を引っ張る」という独特な手技。これも以前に知るきっかけがあり、その心地良さに興味を持っていたもの。2年間の勉強後、中国での解剖研修にも参加した。その後、中国整体、操体法などのセルフケアも勉強して、漢方整体という今の形になった。
最初は、大阪にて週2日のシェアサロンからスタート、8年前に現在の神戸に店舗兼住宅を建設。
温めること、緩めることの大切さを実感し、漢方整体院温緩堂という屋号にもその想いを込めた。

<家族構成>
夫、娘2人(結婚、独立)
<家事・育児分担>
娘たちは結婚、独立。家事は夫もできることは協力してくれている。
<はたらくやりがい>
元気な女性が増えることで、世の中も元気になっていく。
人に喜ばれることで、自身も幸せを感じる。
ホスピタリティの精神で接し、身体的、精神的、社会的に調和のとれた健康人になっていただけるようにお手伝いすることが自身の役割。
<いきがい、モチベーションの源泉>
不調から解放され、より充実した毎日を過ごすことで、笑顔になっていただけること。
お客様の変化、言葉が私のモチベーションアップの源。
<夢、10年後の目標>
西洋医学と東洋医学の融合をもっと深められることが私の願い。
私の体験も大きいですが、お客様から学ばせてもらったことでも背中を押されました。
病気から解放される可能性や今よりもより元気に過ごすことを手助けできること。
リラクゼーションからスタートしましたが、これからは医療人として治療院に移行していきたい。
3年後、鍼灸師として漢方整体を施術している自分。
10年後、病院との連携により施術をしていること。そして漢方整体師が育っていること。
多くの方に知ってもらうためにもこれからも出会いを大切にしていきたい。

<これまでにあった転機>
・15年前、この世界に入るきっかけとなったセラピーとの出会い
・8年前、神戸に住宅兼店舗を構えたこと。
・現在、鍼灸師を目指していること。
新たな状況に変化するときは、自分の想いと反しているように感じる出来事がいつも起こる。
マイナスと思えるようなことも、プラスに取って進んでいくと、ステップアップにつながることを気づかされる。
<座右の銘>
継続は力なり。
まずは直観で動く。そして継続する。
正しいと思うことはとことん継続すること。必ず状況は変化していく。

<20歳の自分に言ってあげたいこと>
自信を持って、想いのままに進めば大丈夫!
<応援メッセージ>
長く不調や痛みがあって病院に通われていて、「病名がわからない」「医師に治らないと言われた」と言って、来てくださる方がいらっしゃいます。例えば、頭痛、不眠症、膝や股関節の痛みなどは、まず検査をして西洋医学でアプローチをして、悪くなっている部分を治療したり、手術をしたりする場合がありますが、それでも治らない部分は、東洋医学の見地からアプローチすることもできます。東洋医学では、その人の体質なども含めた全体を診ていきます。当院は「とにかく気持ちがいいの。」と紹介で来てくださるお客さまのほうが多いです。痛みを我慢して筋トレをしたり、ウォーキングをしたりすることが、症状の悪化を招くこともあります。ゆるむ、あたたかい、リラックスできる施術とセルフケアで、症状が楽になってもらえれば・・・と思います。
<インタビュー後記>
取材の時、かつて中国に渡って参加した解剖研修や、現在通っている鍼灸師の資格を取るための学校のことを、目を輝かせながら話してくれたふきさん。この仕事について「学ぶこと」が本当に好きなのだな・・・と、ストレートに伝わってきました。あくまでも、自分が経験したことをベースに、そこで自分がいいと感じたことを学び、掘り下げ、自分のものにしていくという一連の流れが素晴らしいと感じました。
2人の娘さんの子育てをしながら仕事を続けてこられた経験から、施術の前後には仕事と家庭のバランスといった相談にも乗ってくださいます。
実際に、ふきさんの漢方整体も体験したのですが、とにかくソフトなタッチで気持ちがいいです。私は鍼灸やリフレクソロジーも経験したことがあり、「イタ気持ちいい」良さもあるとは思いますが、ふきさんの施術はとにかく痛さとは無縁の心地よさ。ついウトウトしてしまうような、至福の体験ができます。
(取材・撮影 宮川 綾子)