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幸せな髪飾り
知り合いの作家さんが作った髪飾りを娘はたいそう気に入っていた。
毎日毎日学校に着けて行っていたのだけれど、ある日どこかで失くしてしまった。
しばらくは探してみたり、出てくるかと期待して待っていたのだけれど、結局出てこなかった。
娘は本当に悲しんで悲しんで、こちらまで悲しい気持ちになった。
そこで、また作家さんに無理を言って作っていただくことにした。
作家さんは、本当に多忙な方だけれど、娘が気に入っていたものと同じモノをまた作ってくれた。
娘はまたそれはそれは喜んで、また毎日学校に着けて行っている。
たったそれだけのことだけれど、こんなに幸せなことはない。
ただの髪飾りだけれど、私達親子にとって、家族にとって幸せな髪飾りなのだ。